オピニオン

HS政経塾政策研究

2020年3月31日、第8期生が卒塾時に作成した政策論文を『HS政経塾政策研究第二号』として冊子化しました。

現在、第3期生の和田みなの卒塾論文(『公立学校に宗教教育を!』※『HS政経塾政策研究第一号』)が国会図書館で閲覧可能ですが、今後、同じように公開される予定です。

取り急ぎ、塾HPにて、第8期生(5名)の研究内容を公開いたします。

 

HS政経塾政策研究(第二号)


藤森智博

日本版NECの検討-安全保障と経済の「あべこべ」を正し、中国を封じる行政システムの提言-

【要旨】
グローバル化が進む昨今、安全保障に立脚する経済政策の実現が求められる。他国の経済に依存すれば、その国家の意向に逆らえなくなる。つまり、経済安全保障なしに国家の安全は保障されない。逆に言えば、経済戦略次第で外交を有利に進めうる。米国は既にこうした視点を持っており、その実現を国家経済会議(NEC)が担う。NECが適切な省庁間調整を行うことで、大統領の理念が具体化されている。だが、日本では、政・官・財が鉄のトライアングルとなり、日中友好に腐心し安全保障を損なっている。従って、安全保障の視点に立つ経済戦略の実現には、こうした既得権益とも調整を図る日本版NECが不可欠である。国防意識が弱い日本においては、NECが安全保障に反しないよう、国家安全保障会議(NSC)の権限を強化する必要もある。その一案として、NECに対して安全保障の観点から経済政策を検討させる調査請求権をNSCに確立させるべきと考える。

 

矢内美花

施設養護との比較から考える家庭養護の重要性

【要旨】
本稿は、施設養護と家庭養護の比較を通して、家庭養護の重要性を論じる。厚生労働省は2011年7月、「社会的養護の課題と将来像」の発表を皮切りに、「家庭的な生活」の実現を目的として、大型の児童養護施設の小規模化を推進してきた。しかし、施設を小規模化し、子どもの定員を減らすことで「家庭的な生活」を実現することはできない。むしろ、本当の「家庭」の中で子どもは育つべきだ。なぜなら、施設職員はあくまでも“職員”であり、施設は“職場”であるからだ。実際のところ、職員の勤務は交代制で、人事異動もあるため、職員と子どもの長期的な関係性を結ぶことは容易ではない。その反面、家庭養護の里親では養育者は子どもと同居し、“親”という立場で、より継続的な関係性、愛着関係を結ぶことが可能となる。政府は、子どもの健やかな成長の観点から、家庭養護の推進を急がねばならない。

 

加藤健太

島嶼防衛における対人地雷の使用解禁を検討する

【要旨】
2020年時点の国際・軍事情勢に基づいて我が国の島嶼防衛における対人地雷の必要性を述べた。オタワ条約調印前後、自衛隊は対人地雷を使用できなくなった。調印前後、日本国内では対人地雷を全廃する理想論が声高に叫ばれた一方、必要論を訴える識者は稀だった。軍拡と数々の軍事行動で周辺諸国にを威嚇する中華人民共和国は、増強した海軍を南西諸島以東に突破させ、米国の同盟破棄を迫る事を目論んでいる。それに対し、我が国は南西諸島に電子戦部隊と地対艦ミサイル部隊を配備する事で備えている。しかし、これらの部隊配備による島嶼防衛は、特殊部隊の潜入等による戦術への対策が万全ではなく、有事にこれらの部隊が襲撃される危険性がある。潜入する特殊部隊から南西諸島を守る為には、対人地雷が非常に有効である。

 

柄澤悠

あるべき日本の愛国心教育とは-戦前および、海外主要国との比較から考える-

【要旨】
本稿は「海外や戦前日本の事例を参考に、愛国心教育の正当性・必要性を再確認し、偏向の危険性を避けつつ、我が国で愛国心教育を実現する」ための研究である。結論は、「国旗・国歌」「偉人」「神話」という三つの観点から考察した。「愛国心は戦争の引き金になり兼ねない“危険因子”だ」とも言われるが、海外の例や思想家の意見を見れば、愛国心教育は「世界常識」であることが浮き彫りになる。2006年、日本では教育基本法改正が行われ、愛国心教育はやや重要視されるようになったが、現場での教育はまだ不十分だ。戦前教育の良い点は復活させ、寛容性に欠ける部分は改善することが大切だ。日本の教育は、今一度、恐れずに過去の知恵に触れることで更なる発展を遂げることができる。もはや、自国のみを絶対視する、視野の狭い“排他的愛国心”の時代は去った。グローバル化が進む現代だからこそ、日本と世界の発展のために、“調和的愛国心”を学び直すべきだ。愛国心を持ってこそ、個人の自由は促され、その魂が輝くのである。

 

中岡茉妃

海保・海自のグレーゾーン対処について

【要旨】
変動する近隣情勢に合わせて日本も安全保障政策を構築してきた。しかし、実際に中国船の領海侵犯等を止められず、北朝鮮の不法漁船もEEZ等で十分に臨検できない。原因は、平時と有事の間にある「グレーゾーン」対処のための法律がないからである。海上保安庁の巡視船が国内の犯罪者を取り締まる警職法の武器使用規定を用いて、領海侵犯や不法漁船を取り締まり、中国の公船や海上民兵を乗せた漁船に対応するのは難しい。海上警備行動によって出動する海上自衛隊にも、警職法の縛りがかけられているため、領海を守る役割を果たしにくい。本論文は、グレーゾーン対処のための具体策を研究した。今後、領域警備法案の中に盛り込まれるべき要素として、海保については3点、海自については1点提案がある。海保においては①「領海侵犯罪」を制定すること②EEZにおいて行動が不審な船に臨検を実施すること③海保法25条を改正し、海保を準軍化すること(船の予算増額も必要)。海自においては、自衛隊法に「領海侵犯に対する措置」を新設し、防衛出動発令前にグレーゾーン対応として「武器の使用」を可能とすることを提言する。

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